元の恋日と電撃的な再会を果たした時から、ずっと頭を離れない青春の想い出の日々。
若かっただけに、いろいろと冒険してしまったことを懐かしんでいる。
その日の夜、元彼からメールが届いた。
数年ぶり~!あの頃は私からばっかりだったのに、彼からだなんて興奮しちゃう。
そして食事に誘われ、早速後日会うことになった。
かつては2度も振られたのに!信じられない!嬉しい!すっかりはしゃいでしまい、色々妄想してしまう。
食事が楽しすぎて私は終電を逃し、とりあえず彼のアパートへ。
コンビニで買い出しして部屋で飲み直し、その日はそのままお泊り。
その後は流れに任せようかな。
これが妄想ストーリー。
当日、彼は終電の時間に配慮して切り上げ、駅の改札口まで私を送ってくれた。
妄想しすぎていて、彼の紳士的な行動に肩透かしをくらった気分だったけど、これが私の大好きだった彼。
変わってないんだな。
改めて惚れ直しちゃうかも。
それから順調に発展しそうだった。
だけどその矢先、彼がフランスに転勤になった。
2年後に帰ってくるらしい。
待ってるって言うべきかな?
わからない。
何も言えないまま彼は行ってしまった。
今は、思い出の中の彼のまま、このままで良かったんだと思える。
新しい人生のレールを歩きたい。
元さや結婚
20代半ばの第一次結婚式ラッシュから10年近くが過ぎた。
しばらく友人の結婚式に列席することもなかったが、ここにきて第二次結婚式ラッシュが始まりつつあるようだ。
友人の慶事は嬉しいが、結婚に至るまでのパターンがほぼ同じだということに気づいた。
まずは久しぶりに会おうという友人に呼び出され、バーひとしきり酔いが回ったころに「3、4年前に私が付き合っていた彼、覚えている?実はよりが戻りそうなんだよね」と切り出されるのだ。
そうなんだ。迷っているの?まあ、ゆっくり考えたらいいと思うよ、としか私には言いようもなく、その場は終わる。
そして半年後、その友人に再度呼び出された私は、駆け足の近況報告とともに婚約の報告を受けるのだった。
元さやカップルは共通の友人も多く、以前の付き合いで家族にも紹介済みだったりするので、結婚までの期間はぐっと短縮されるのかもしれない。
最近は久しぶりの友人から声がかかると、つい「元さやの相談?」と、勘ぐってしまうのであった。